対人緊張パターンは兄弟構成でわかる!安心させてコミュニケーション

概して現代っ子は、人との付き合いが億劫だと思っています。必要なら、SNSなどの情報サービスを利用して誰かに接触するなり、対応をすれば良いと考えてるというのです。

サークルに新しく入ってきたある女子は、寮の部屋に閉じこもっているのが好きだと言います。それならなぜサークルに顔を出しているのかといえば、対人の能力が必要だと知っているからです。

言い換えれば、彼女のような典型的な指向性を持っている青年たちは、自分の必要なもの、自分に欠けている能力が何であるかを知っているのでしょう。

必要性が理解できていても、彼女はサークルに参加してすぐに建物の影やベンチに向かい、グループの会話から逃れてしまいます。グループの中で受けるストレスが大きな負担になっているのです。

彼らのような若者にとって対人能力が不要にならない限り、このような青年たちをどうすれば、グループの活動に巻き込めるのかが、支援する年長者にとって大きな課題になります。

学習しなければ、能力は引き出して育てられません。私たちは友人たちで遊ぶ日々を過ごして学べたのですが、彼らはそのような環境は与えられませんでした。

したがって、時既に遅しと諦めるのではなく、今からでも支援することで彼らの能力を育てることが求められています。かなり高度な支援技術を要しますので、年長者たる中高年に期待される支援なのです。

彼らの非言語的なアプローチの意味を汲み取り、理解して、少しずつ能力を伸ばすように支援します。本人の無意識な距離感が物理的な距離感に表れますが、このような信号を逐一理解することは面倒なのですが、彼らの無意識な行動パターンは生得的な家族構成に支配されているのが理解の助けになるはずです。

長男・長女であれば、無意識的にリーダとして振る舞おうとし、他人に従うことにストレスを覚えるはずです。自分の意見を強く持っていて、それ故に他人との意見を調整する能力に課題を持ちます。

一見すると扱いにくそうですが、実は責任感と正義感が裏に隠されていると考えるとうまく指導できます。彼らは長子が引き受けるべき責任と正義感とを備えているからです。

過度の期待をせず、責任の負い方を具体的に指摘するようにします。また他者を支配することによる正義の実現ではなく、非合理の苦痛に対して共感を提供するようにします。

次男・次女は卒なく集団に従い自らの意見を表出することが少なくなります。彼らはとても従順で接しやすいように見えますが、本当の思いを内に秘めてしまい、なかなか心を示してくれません。

後になってから、本当は…という言い方をしがちのようです。彼らの気持ちを無視して、計画を進めてしまうと後から問題が起こってくる場合もありますし、彼ら自身は諦めから無気力になってしまうようです。

彼らからどれだけ意見を引き出せるようになるかが、年長者の腕の見せどころといえるでしょう。彼らは育つとグループ内の人間関係の調整役を買って出ます。そして極めてその対人関係能力は高く有能だとわかってきます。

末っ子はいつも甘えん坊であり、率先して何かをするのに苦手意識を持っています。何かを提案してもらうまでじっと待っています。その意味では忍耐強く、また全体の雰囲気を作り出すのです。

一番目立つのは、一人っ子であり、グループ内に多くいるのも一人っ子です。これが現代を映している一面でしょうが、彼らは長子の特徴と末っ子の特徴とを併せ持っています。

彼らはリーダ指向が強く、甘えたです。他者関係に於いては適切な距離感に問題があります。ですから距離感を適当に保つコツを支援することで彼らは長所を発揮するようになります。